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ONといいます。毎日いろいろ。
by onon37
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小中学生の生存率99.8%は奇跡じゃない



岩手県釜石市の小中学生の生存率は、なんと99.8%だったそうです。
亡くなったのは学校を休んでいたお子さんなどを含める5人。

この釜石市の小中学生に防災教育を施していた方の記事を読みました。

群馬大学大学院教授・広域首都圏防災研究センター長である片田敏孝さんがその方です。


私の住んでいる静岡県も、東海地震に備えたい場所です。
静岡は海沿いの町が多いので、津波も警戒しなければいけないと思います。
我が家のある街はすぐ海が見える場所ではないけど、
海からは5キロくらい、大井川も割と近くです。海抜は20mくらい。
311の時、津波警報が出てから慌てて海からの距離や海抜を確認しました…。

この方に、ぜひ静岡で防災教育をしていただきたいです。
長い時間がかかるのはわかるけど、でもぜひ。
それでなければどこかで番組を持つとか、サイトで防災学を紹介していただくとか、
何か教えていただきたいと思いました。
子供達に自衛力をつけてほしい。


小中学生の生存率99.8%は奇跡じゃない・「想定外」を生き抜く力
http://wedge.ismedia.jp/articles/-/1312?page=1


以下抜粋-----------------------------------------------

ある小学1年生の男児は、地震発生時に自宅に1人でいたが、学校で教えられていた通り、避難所まで自力で避難した。また、小学6年生の男児は、2年生の弟と2人で自宅にいた。「逃げようよ」という弟をなだめ、自宅の3階まで上り難を逃れた。授業で見たVTRを思い出したからだ。既に自宅周辺は数十センチの水量で、大人でも歩行が困難になっており、自分たちではとても無理だと判断した。彼らは、自分たちの身を自ら守ったのである。

(中略)

こうして津波防災教育が始まったのは06年。最初に行ったのは、子どもへのアンケートだ。

 「家に1人でいるとき大きな地震が発生しました。あなたならどうしますか?」と質問した。ほとんどの回答は、「お母さんに電話する」「親が帰って来るまで家で待つ」というものだった。

 私はそのアンケート用紙に、「子どもの回答をご覧になって、津波が起きた時に、あなたのお子さんの命は助かると思いますか?」という質問文を添付し、子どもたちに、家に帰ってから親に見せるように指示した。

 大人たちは、行政や防災インフラに頼ることで、前述したように油断していた。親の意識が変わらなければ、いくら学校で子どもに教えても効果は半減する。だから、「わが子のためなら」という親心に訴えようと考えた。

(中略)

具体的には、地図に自宅と通学路を書き入れ、避難場所に印をつけて、自分だけの津波避難場所マップを作成させた。マップには、地震が起きたらすぐに行動することとにかく高いところへ行くこと津波は川をかけ上がって内陸部の低い場所にも到達するので海から遠いといって安心しないこと一度高いところに避難したら降りてこないことなどを記した。

これらは時間外の取り組みだが、より効果を高めるために、学習指導要領に定められたカリキュラムの中で津波防災教育を盛り込めないかと考えた。教員をサポートするために、全学年、全教科と関連づけた『津波防災教育のための手引き』を先生方とまとめ、授業に使えるようにした。例えば算数や数学の時間に、物の長さを測る授業で津波の高さを実感させたり、津波が自分の家に到達する時間を計算させたりした。

(中略)

防災教育の総仕上げとして子どもや親に教えたことは、端的に言うと「ハザードマップを信じるな」ということだ。ハザードマップには、最新の科学の知見を反映させた津波到達地点や、安全な場所が記されているが、これはあくまでシナリオにすぎない。最後は、自分で状況を判断し、行動することの大切さを伝えたかった。そうは言っても、子どもたちには不安が残る。だから、どんな津波が来ても助かる方法があると伝えた。それが逃げることだ。

 もう一つは、自分の命に責任を持つことだ。三陸地方には、「津波てんでんこ」という昔話が伝えられている。地震があったら、家族のことさえ気にせず、てんでばらばらに、自分の命を守るために1人ですぐ避難し、一家全滅・共倒れを防げという教訓である。私はそこから一歩踏み込み、子どもに対しては「これだけ訓練・準備をしたので、自分は絶対に逃げると親に伝えなさい」と話した。親に対しては子どもの心配をするなと言っても無理なので、むしろ、「子どもを信頼して、まずは逃げてほしい」と伝えた。


以上------------------------------------------------------------------


「津波てんでんこ」の言い伝えが衝撃でした。
でも大事な人を助けに行って、その人も巻きこまれてしまったという例がやはり多いようなので、
お互い信じあってまず逃げる、というのはほんとに大事なんだなと思います。
いざとなった時、自分がそうできるかはちょっと…わからないけど。

でもこの前紹介した「震災7日間」のマンガでも、
離れたところにいるけど夫も息子もそれぞれ絶対大丈夫と信じる、だからまずは自分、と描いてありました。
そういう強さも、非常時には必要なんですね。
肝に銘じようと思います。









小中学生の生存率99.8%は奇跡じゃない_f0021294_14555567.jpg

http://www.ideaforlife.jp/

Top▲ | by onon37 | 2011-04-24 11:51 | 災害対策
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